オイル仕上げの椅子のメンテナンス方法【大事に使うために】

 

オイル仕上げの椅子ってなんだかメンテナンスが大変そうと思われる方もいらっしゃるでしょう。
けれども実際は、オイルを椅子に塗って自然乾燥させる。このメンテナンス作業を1年に2回行うだけでも長持ちさせることができるんです。

ただせっかくなら、油分の補給ついでに傷や汚れも落として、お気に入りの家具を蘇らせてみませんか?
傷や汚れの補修まで行うと少し時間はかかってしまいますが、作業そのものは意外と簡単にできてしまいます。

今回は、そんなやってみれば意外と簡単なオイルメンテナンスについてご紹介します。

オイル仕上げとは

オイル仕上げとは、木材にオイルを浸透させた、自然な風合いが感じられる塗装方法です。

オイル仕上げでは、ウレタン仕上げと異なって木材の表面に塗膜は形成されません
その分、日光などの外的環境の影響を受けることで木材の経年変化が楽しめることが特徴です。

しかしながら、油分が不足すると木材内部の水分が抜けだして反りや割れの原因になります。
また、傷や汚れに対しての耐性も劣っていますので、それらを防ぐためにも定期的なメンテナンスが欠かせません。

オイル仕上げの椅子のメンテナンス方法

メンテナンスの手順

まずは、補修の手順についてご説明いたします。

  • 1. 汚れを払い落とす
  • 2. 傷などがある場合は適宜補修する
  • 3. オイルを塗布する

以上のような流れとなります。

傷や気になる汚れが無い場合は、埃などを簡単に払い落としてからオイルを塗布するだけでも結構です。
オイル塗布作業のみでしたら、1脚あたり20分程度で作業可能ですのでこの機会にぜひお試しください。

傷や汚れは無いけれど少し表面がカサついている場合は、♯400程度のサンドペーパーで全体を軽く研磨した後にオイルを塗布していただければ十分に綺麗になります。

作業手順

SC3K キャプテンチェア
画像内の椅子はコチラ

今回は展示用の椅子を使って、実際に作業を行う様子と共にメンテナンス方法をご紹介します。
多くのお客様が触れられることで、すり傷やへこみ傷などが複数ありましたので、そちらも併せて補修を行っていきます。

【注意】
座面や背もたれにファブリックを使用している椅子をメンテナンスする際は、ファブリック部分を養生してから作業することをおすすめします。

まずは全体的に埃を払い落としながら、傷などがないか確認していきます。

背もたれの部分にすり傷が見つかりましたので、こちらから補修を始めます。

すり傷の補修

#280~#400のサンドペーパーで傷の箇所を木目に沿って研磨していきます。
力を入れすぎたり、木目に沿わずに研磨してしまうと、新たな傷になってしまう恐れがありますので丁寧に研磨してください。

研磨前
研磨後

研磨前後の様子です。
この程度の浅い傷であれば、サンドペーパーでの研磨で除去できます。

【注意】
突板を使用している箇所の研磨はお控えください。
薄い突板を研磨して芯材が表面に出てくると、修復不可能になりますのでくれぐれもご注意ください。

続いて、座面の縁にへこみ傷が確認できましたので、こちらも補修していきます。

へこみ傷の補修

アイロンによる蒸気を使って、へこんでしまった箇所(押しつぶされている状態の繊維)を膨らませます。

アイロンを使ったへこみ傷の補修作業は、下記のブログでも詳しくご紹介していますので併せてご確認ください。

 

へこみ傷の補修前
へこみ傷の補修後

へこみ傷の補修前後の様子です。
左が補修前、右が補修後ですが、触れるとへこんでいるのがわからない程度に復元できました。

全ての箇所で補修が完了しましたら、アイロンによる蒸気で毛羽立った表面の修正や細かな傷・汚れを落とすための研磨作業を♯400程度のサンドペーパーで行ってください。

最後にオイルを塗布する作業になります。

オイル塗布

ウエスなどにオイルを適量とり塗布します。
オイル塗布時には木目を気にせずに、塗りムラがないよう全体に染み渡るように塗布してください。

全体にオイルを塗布後、10分程度放置します。

その後、ウエスで余分なオイルを拭きとるために乾拭きを行います。
乾拭き後は半日程度は触らず自然乾燥させて、最後にもう一度仕上げの乾拭きを行います。

メンテナンス前
メンテナンス後
メンテナンス前
メンテナンス後

メンテナンス前後の様子です。
メンテナンス後は艶が出てしっとりと仕上がっているうえに、気になる傷や汚れなども見当たらず綺麗になりました。

こだわって選ばれたオイル仕上げの家具ですので、しっかりとメンテナンスをして綺麗な状態で長く使ってあげてください。
それだけ手間をかけてメンテナンスした家具は、味わいある雰囲気で自分だけの特別な家具になっていくものでもあります。

ただ、忙しくて時間が取れないという方は1年に2回程度オイルを塗布するだけでも結構です。
乾燥する冬に備えて秋ごろに1回、暖かくなってきた春ごろに1回がおすすめです。
これからしっかりと手入れをして、味のある雰囲気の椅子に仕上げたいという方は傷の補修もぜひお試しください。

また、オイル仕上げの椅子はメンテナンスすることで綺麗に長くご愛用いただけますが、お気に入りの椅子をより長くお使いいただくためにも下記の点にご注意ください。

  • 1. 極度に乾燥した場所や高温多湿の場所に置かない
  • 2. 水分を長時間放置しない
  • 3. 直射日光が当たる場所に置かない
  • 4. 日常のお手入れの際にアルコールでの除菌は避ける

オイル仕上げのスツールやオットマンのメンテナンス方法

LISCIO スタッキングスツール
画像内のスツールはコチラ

スツールやオットマンの場合も、オイル仕上げであれば定期的なメンテナンスが必要です。
傷や汚れがある場合には、上述の椅子の作業手順と同様に補修や油分の補給を行ってください。

今回メンテナンスをするスツールには、拭いても取れない塗料のような白い汚れが付いていました。
こちらの汚れも、椅子のすり傷を補修するのと同じように、サンドペーパーで研磨して汚れを落としていきます

落ちない汚れの研磨作業

汚れている箇所を木目に沿って研磨します。
傷がつかないように丁寧に作業してください。

研磨前
研磨後

研磨前後の様子です。
このように、拭いても取れない汚れも落とすことができます。

この後、乾燥によるカサつきが無くなるように全体を研磨してオイルを塗っていきます

メンテナンス前
メンテナンス後

メンテナンス前後の様子です。
椅子の時と同様に、色味に深みが増すと共に艶感が出ています。

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